サッカー2012年欧州選手権本大会の組み合わせが決定 - うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」
<1次リーグ>
(6月8日〜19日 カッコ内は2011年10月12日発表のUEFAランキング)
A組(ワルシャワとヴロツワフで開催):ポーランド(28)、ギリシャ(8)、ロシア(6)、チェコ(15)
B組(ハルキフとリビフで開催):オランダ(2)、デンマーク(10)、ドイツ(3)、ポルトガル(11)
C組(グダニスクとポズナニで開催):スペイン(1)、イタリア(4)、アイルランド(13)、クロアチア(7)
D組(ドネツクとキエフで開催):ウクライナ(14)、イングランド(5)、スウェーデン(9)、フランス(12)
※1次リーグ各組上位2チーム(計8チーム)までが決勝トーナメントに進出。
<決勝トーナメント>
・準々決勝
A組1位 vs B組2位(6月21日 @ワルシャワ)、◆C組1位 vs D組2位(6月23日 @ドネツク)
:B組1位 vs A組2位(6月22日 @グダニスク)、ぁD組1位 vs C組2位(6月24日 @キエフ)
・準決勝
ァЛ,両ーvs△両ー圈6月27日 @ドネツク)
ΑЛの勝者vsい両ー圈6月28日 @ワルシャワ)
・決勝
イ両ーvsΔ両ー圈7月1日 @キエフ)
※今大会の詳細
今大会の予選の詳細の成績
* * * * *
クアーズフィールドは、何年間を開きました4年に1度、欧州サッカー連盟(UEFA)が主催するナショナルチームの欧州王者を決めるこの大会。来年の6月8日〜7月1日の24日間に渡ってポーランドとウクライナで共同開催されます。この大会の優勝国には「アンリ・ドロネー杯」と呼ばれるトロフィーが手渡され、2013年6月にブラジルで開催されるコンフェデレーションズ杯の出場権も獲得できます。サッカーファンの間では「ユーロ」と呼ばれるこの欧州選手権は、来年の世界のサッカーシーンの中では最も重要な大会となります。異常なまでに五輪が大好きな日本人の感覚だと分かりにくいが、おそらく世界的には"マイナー競技の祭典"に過ぎない五輪よりも関心が高いビッグイベントだと言るでしょう。
32ヶ国が参加するW杯だと、どうしても弱小国が参加するので、全体の実力差があることは否めません。優勝を狙う強豪国からすれば、決勝戦から逆算して戦うので、1次リーグは「ターンオーバー制」を用いて主力を温存したり、戦術面で手の内を隠すなど、来るべき本当の戦いに備えて"手抜き"することが求められます。しかし、16ヶ国が参加する欧州選手権は各国間の実力差が小さく、強豪国であっても組み合わせ次第では早期敗退することがあります。それどころか、予選で敗退して本大会に出られなかった強豪国も過去にあるほどです。1992年スウェーデン大会までは、欧州選手権の本大会参加国がW杯の欧州枠よりも少なかったので、W杯に出場するよりもハードルが高かったです。� �た、1992年スウェーデン大会ではデンマーク、前々回2004年ポルトガル大会ではギリシャが優勝するなど、思わぬ伏兵が活躍することも度々あります。
今大会の抽選でポット分けされた基準は、直近のFIFAランキングではなく、「UEFAランキング」が用いられてます。UEFAランキングは、近年の公式戦の成績のみがポイントの対象なので、親善試合も含まれるFIFAランキングよりかは欧州各国間の実力をある程度正確に反映していると言えます(2008年欧州選手権予選&本大会、2010年南アフリカW杯予選&本大会、今回の欧州選手権予選の合計の成績を基準に算定)。ただ、この基準は予選も含まれるので、開催国になると予選のポイントが加算されないので、その後の大会では抽選で不利に働く面があるのが難点です。また、開催国は抽選では「 ポット1」となるから、今大会のように優勝候補とは呼べない国が2つも入ると、他の強豪国が割りを食います。なので、W杯以上に、1次リーグで「死の組」が生まれる可能性が高いです。
なぜ塩素の匂いですか?そして、今回死の組となったのが、オランダ・デンマーク・ドイツ・ポルトガルが同居したB組です。なにせ、4ヶ国とも直近のFIFAランキングが11位以内にランクされ、更には過去に大会優勝経験のある国が3ヶ国(ドイツ3回、オランダ&デンマーク各1回)も入っているからです。直近の公式戦だと、今回の予選ではデンマークとポルトガルが対戦し、お互いにホームで勝利(なお、2位に終わったポルトガルはボスニア・ヘルツェゴビナとのプレーオフに回る)。南アW杯ではオランダがデンマークに2−0で勝利してます。おそらく、前回準優勝のドイツが軸になると思われるが、どこが勝ち抜いてもおかしくないので、試合の時点でのコンディションにも左右されそうです。一方、 違った意味で混戦となりそうなのがA組です。B組に強豪国が集中したおかげで、この組は他の組に比べるとやや力が劣るグループだからです。意外ですけど、A組も優勝経験のある国が3ヶ国も入ってます(ロシア・チェコ・ギリシャが各1回)。準々決勝ではB組のチームはウクライナからポーランドへ移動するので、なるべくならポーランドとの対戦は回避したい所です。
C組とD組は「2強2弱」となりそうな気配です。C組は前回優勝国で現世界王者のスペインとイタリア、C組はイングランドフランスが勝ち上がるのでしょうか。なお、C組とD組の2強は、今回はいずれも初戦で対戦します。アイルランドは2002年日韓W杯以来久しぶりに国際大会に参加となるが、監督がジョバンニ・トラパットーニなのでイタリアにとっては不気味でしょうね。D組は順当ならウクライナが最も劣るが、如何せん開催国なので油断はできないです。また、イングランドには2つの不安材料があります。まず、スウェーデンを伝統的に苦手にしていることです。11月15日の親善試合で1−0で勝利するが、実は43年ぶりの勝利でした(過去の通算対戦成績では21戦6勝6敗9分と全くの互角)。更に� �、大黒柱のウェイン・ルーニーがモンテネグロとの予選の最終戦で相手選手を蹴って一発退場となり、代表戦3試合の出場停止処分を喰らったことです。のちにイングランド・サッカー協会(FA)がUEFAに異議申し立てをしたが、裁定次第では勝敗に影響を及ぼすのは必至です。なお、C組とD組が準々決勝で対戦するので、対戦カードがどのようになるのかも見ものです。
なお、今大会の開幕戦のポーランドvsギリシャは6月8日の18時(日本時間6月9日の1時)にポーランドの首都ワルシャワで行われ、決勝は7月1日の21時45分(日本時間7月2日の4時45分)にウクライナの首都キエフでキックオフされます(日本時間は現地夏時間+7時間)。サッカーファンとしては今から開幕が待ちきれないです。
▼過去の欧州選手権の優勝� �
第 1回(1960年)フランス大会 ソ連
第 2回(1964年)スペイン大会 スペイン
第 3回(1968年)イタリア大会 イタリア
第 4回(1972年)ベルギー大会 西ドイツ
第 5回(1976年)ユーゴスラビア大会 チェコスロバキア
第 6回(1980年)イタリア大会 西ドイツ
第 7回(1984年)フランス大会 フランス
第 8回(1988年)西ドイツ大会 オランダ
第 9回(1992年)スウェーデン大会 デンマーク
第10回(1996年)イングランド大会 ドイツ
第11回(2000年)オランダ&ベルギー大会 フランス
第12回(2004年)ポルトガル大会 ギリシャ
第13回(2008年)オーストリア&スイス大会 スペイン
第14回(2012年)ポーランド&ウクライナ大会 ?
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